スタック電卓 calcr ver0.12

前面テンキーから直接16進数を入力できるようにして見ました。それから不具合修正です。
バージョン0.11はid:yasuhoさん向けレビュー用なので、公表用バージョンが1つ飛びました。

変更内容

  • 前面テンキーから直接16進数を入力できるようトグルメニューを用意。1〜6のキーがそれぞれA〜Fに割り当てられます。
  • 16進数モード時には.(ドット)キーが前面テンキーのA〜F割り当てトグルキー[1⇔A]キーになります。
  • [KEY]-[1⇔A]メニューからもトグルできます。
  • [X⇔Y]の動作がおかしかった不具合を修正。
  • 10進数モードでA-Fの入力がされないように修正。

以下

掲示
軽いけどディープな電卓
かなり自分好みと言うか自己満足電卓。

きっかけ

WinodowsMobile用の電卓ソフトはすでにいっぱいあります。
一方、個人的にはhp 12C platinumを愛用していると言うこともあって、どうしてもスタック電卓の操作が体に馴染んでいます。
しかしながら、HP電卓エミュレータは海外にたくさんあるものの、

  • かんたんに使え、
  • アドエスの前面キーボードが利用できる

スタック電卓ってないんですよね。

ないなら作ろう!
できる範囲でorz

ということで、作って見たしだい。
eVC++のHelloWorldスケルトンをいじりました。

というわけで画面は簡素。

超簡素。
10進数モード。実数が扱えます。
http://www.d2.dion.ne.jp/~ujiie/wzero3/calcr/0.12/image10.jpg
16進数モード。整数のみ。*キー(-ckオプションつきのときは#キー)で前面テンキーから直接A-Fが入力できるモードと数字入力モードがトグルします。
http://www.d2.dion.ne.jp/~ujiie/wzero3/calcr/0.12/image16.jpg
Advanced/W-ZERO3[es]でしか動作確認していませんが、多分W-ZERO3[es]でもいけるんじゃないかなぁと思います。
calcrの"r"は、RPN電卓のRをもじってます。
「カルクアール」と呼んでください。

インストール

  1. calcr.zipからzipファイルをダウンロード。
  2. zipファイルを展開。WindowsXPで展開するとcalcrフォルダ内にcalcr.exeができていると思います。アドエスで展開しても同じかな?
  3. アドエスのたとえば\Program Files\配下に↑で展開したフォルダごと放り込んでください。
  4. ↑の例でいくと\Program Files\calcr\配下にcalcr.exeがあるので、これをコピー。
  5. \Windows\スタート メニュー\プログラム\配下にショートカットを作成してください。
  6. 普通はこれでおしまい。
  7. もし、"."を"#"キーで入力したい方はcalcr.exeのショートカットオプションに"-ck"を追加してください。
  8. もし、最初から16進モードにしたい方は、calcr.exeのショートカットオプションに"-iZ"を追加してください。
  9. もし、最初からある程度計算した状態で起動したいときは、calcr.exeのショートカットオプションに"-i・・・"を追加してください。・・・は計算するためのプログラムコマンドです。
  10. なお、"-i・・・"と "-p・・・"は共存できるはずです。たぶん。

キー

  • 数字キー:数字 16進数モード時に[1⇔A]キーで1〜6キーから直接A〜Fが入力できます。
  • A〜Fキー:数字(0xA〜0xZ)横画面にした時に便利。
  • カーソルキー上:+
  • カーソルキー↓:−
  • カーソルキー←:×
  • カーソルキー→:÷
  • アクションキー:エンター
  • *キー:小数点.16進数モードでは前面テンキーのトグル[1⇔A](-ckオプションを付けた場合はX⇔Y (レジスターXとYを交換))
  • #キー:X⇔Y (レジスターXとYを交換)(-ckオプションを付けた場合は小数点.16進数モードでは前面テンキーのトグル[1⇔A])
  • クリアキー:レジスターXをクリア([CLx]キーですね)
  • ソフトキー左:各種メニュー 10-16(基数の10進数と16進数トグル)、RUN(プログラム実行)、√、1/X、R↓(スタックロールダウン)
  • ソフトキー右:前面テンキーのトグル[1⇔A]、A〜Zキーの入力
  • Zキー:10-16(基数の10進数と16進数トグル)
  • [OK]キー:アプリケーション終了(最小化じゃないです。)

ショートカットオプション

  • -ck *キーと#キーを入れ替えます。
  • -p・・・ RUNメニューで実行するプログラムコマンド
  • -i・・・ プログラム起動時に自動実行するプログラムコマンド

使い方

例を使いながら。

12+24=

を計算します。

12
アクションキー(エンター)
34
+(カーソル上)

こんな感じ。

  1. スタックに数字を載せて行きます。
  2. 入力された数字はまずXレジスタにエンターキーで登録され、確定し、YレジスタにPUSHされます。
  3. 次に数字を入力すると、Xレジスタに登録されます。
  4. 次に演算キーを押すと、XレジスタとYレジスタで演算され、演算結果がXレジスタに格納されます。

こんな感じ。

使い方

じゃZレジスタとかTレジスタとか、使わないでいいじゃんと思うかもしれませんが、次の例を。

(12+34)/(56+78)*(89+12)=

この場合は

12
アクションキー
34
+ (12と34をたして)
56
アクションキー
78
+ (56と78をたして)
÷ (12と34をたした結果を56と78をたした結果で割って)・・・A
89
アクションキー
12
+ (89と12をたして)
× (Aの値と89と12をたした結果をかける)

Zレジスタまで使い、結果がXレジスタに残りました。
場合によってはTレジスタまでいくこともあります。

使い方

クリアキーを押すとXレジスタのみ消えます。
全部のレジスタを消したかったら

  1. クリアキーでXレジスタをクリアし
  2. アクションキー連打

アクションキーを押すと、すでに確定されたXレジスタの値がPUSHされていきます。
よって全部のレジスタが0になります。

使い方

逆に計算した結果POPされると、Tレジスタの値がZレジスタにコピーされます。
よって

  1. Xレジスタに定数を入力
  2. アクションキー連打 Tレジスタまでいっぱいにすると。
  3. この定数を煮るもよし、焼くも良し。Tレジスタからどんどんコピーされてきます。

使い方

10進と16進は基数を切り替えることになります。
16進時は基数が16になります。
だからBASE:16で"X=10"と表示されているとき、10進に表示を切り替えると"X=16"になりますよ。
基数が10進のときは小数点以下表示されますが、基数が16進のときは整数限定です。
基数が16進のとき、前面の小数点キーは[1⇔A]キーとなります。このキーは、1〜6キーがA〜Fを直接入力できるモードとトグルするキーになります。

プログラムコマンド

-p、-iオプションのプログラムコマンドです。共通です。
大文字小文字区別します。

0 0キー入力
1 1キー入力
2 2キー入力
3 3キー入力
4 4キー入力
5 5キー入力
6 6キー入力
7 7キー入力
8 8キー入力
9 9キー入力
. .キー入力
a Aキー入力
b Bキー入力
c Cキー入力
d Dキー入力
e Eキー入力
f Fキー入力
E Enterキー入力
+ +実行
- −実行
* ×実行
/ ÷実行
R √実行
G 逆数1/X
X X⇔Y実行
D R↓実行
C Xクリア
P PAUSE レジスタと現在のプログラムの状態表示 デバッグに使ってね
Z 10進数と16進数の基数切り替え
B プログラム途中で終了 Break
上以外の文字 プログラム終了 Breakに同じ

プログラムコマンドの例

こんな感じでショートカットでプログラムしてください。RUNで実行です。
http://www.d2.dion.ne.jp/~ujiie/wzero3/calcr/0.07/imageprogram.jpg

  • BMIを計算する インプット Y:身長(cm) X:体重(kg) → アウトプット X:BMI
    -pX100/E*/
  • 緯度経度を実数にする インプット Z度 Y分 X秒 → アウトプット X:緯度経度の実数値
    -pE3600/X60/++EEDDD

というわけで

私にはHP電卓はおもろい存在なのです。
物好きな方は使って見てね。

超絶にわかりやすいマニュアル

YHPのころの日本後マニュアルがあったので確保しておきました。
HP12C日本語マニュアル
非常にわかりやすいです。
スタックの挙動についてマニュアル188ページ(PDFでは190ページ)以降にすばらしい解説がありますので、ぜひお読みください。
スタックの挙動はこれに準拠しています。

ソース

というわけで、ソース後悔

注意事項

  • WithATOKで半角数字をOFFにしている場合は数字入力できません。今後対応できるか自信がありません。申し訳ないです。