「ケセラセラ」が危ない
私の今年のスタンスは、
ケセラセラ:なるようになるさ
であります。
ちょっと先のことでも、考えないで、いい意味で場当たり的にいく、自分の感覚を信じよう、というものです。
こうすればあまり悩まんでもいいかなぁ、自信がつくかなぁと思ったんです。
ところが!
id:itokoichiさんやid:mobachikiさんの日記で取り上げられた
ITmediaの記事を読んでいきなりケセラセラが吹っ飛んだのです。
ジャーナリストの神尾寿氏と石川温氏を迎え、2007年の携帯業界を振り返る、年末の特別対談企画。
台頭か、反撃か、失速か――キャリアの“勢い”が変わった1年 (1/2) - ITmedia Mobile
最初ざっと読んで、
- 最初のページの業界動向はそうかもなぁ
- でもアンチスマフォ的だなぁ
くらいに読んでいたんです。
ところが!
良く読んだら最初のページから変だった!
しかし私が危惧しているのが、番号ポータビリティ(MNP)が失敗して、これから競争を促進しなければいけないはずが、(端末の2年契約が基本となる)割賦制度を導入したことによって、さらに競争が沈下してしまうことです。これでドコモからユーザーが逃げれられなくなり、さらにはメーカーの端末販売台数も減ってしまうので、そういう意味では2007年は業界が少し変わってきた年だったという印象があります。
え!
とおもったのは「ドコモから」のくだり。
フェアに行けば「現在利用しているキャリアから」にすべきところ、ドコモ限定にしています。
- 2年縛りはどのキャリアも行っているわけで、その点を危惧すべきだと思っているんですが。この点をこの記事は「ドコモ」に限定しているんです。フェアじゃない!
実はこのコラム、良く読むとかなりそう言ったトラップが最初から最後までこの記事にはあります。
auの勢いのなさについては同意しかかったものの、auにだって年度ごとの行動計画もあるだろうし、今年はそれが裏目っぽく出ただけじゃないのかなぁとも思ったり。
いずれにせよ、かなりもっともらしい内容に一見見えるんですが、あちこちにトラップが仕掛けてあるんです。
だからもう、WindowsMobileのくだりは信じちゃいけないんですね。
だってこの人たちは、汎用携帯(いわゆるスマートフォン)を使っているらしき発言をしていないにも関わらず、スマートフォンに未来はないような発言をしているんです。
地に足が着いていない、実感を伴わない発言が、いかにも「そうそうそのとおり」といった体裁で掲載されるのは、いかがなものか。
いかがなものか、レベルじゃなくて「危険」。
なぜなら、ケータイユーザーは
1 PDAなどから入ってきた(私みたいな)ディープユーザー
2 ワンセグ・おサイフケータイを使いこなすケータイディープユーザー
3 暇だからか、着うたをダウンロードしたりメールしまくったりモバイルmixiしたりするライトケータイユーザー
4 通話とメールしか使わない割り切りユーザー
くらいに分類されると思うんですが、
2、3のユーザー数は圧倒的に多い!
こと、それからこう言った方々のうち、
話のネタとして
「2007年のケータイ動向はこうだったから2008年はこうなるんじゃないかなぁ」
とうんちくを垂れたい方々
が全体のたとえば2〜3割いたとしてもかなりの数になること、
さらに、
「話のネタとしてうんちくを語りたい人」は
こういう「もっともらしい記事」を
ネタとして利用してうんちくを語る、
もしくは利用していることに気づかずにうんちくを語る
んじゃないかなぁと。
これが怖い。危険。
ITmediaさんがどういった意図で特集をくみ、
どう対談を校正したかわかりませんが(見え見えかな?)、
やっぱスマフォって使えないよね
なんてうんちくを垂れる人が、この記事で多くなったんじゃないかなぁと危惧する次第です。
違う違う、そうじゃ、そうじゃな〜い
ということですよ。
アドエスなんかを利用している人が草の根的に発信していって、
スマフォって
- 便利なんだよー
- かっこよく使えるよー
- 楽しいよー
ってうんちくを語ってもらいたいなぁと思った次第です。
だって本当にそうなんですもん。
働かざるもの食うべからず、とは昔の多分偉い人が行った偉い言葉です。
自分はものを食わないと生きていけないので、
お天道様すみません、少しばかりいただきますなどと
幾ばくかの感謝と申し訳なさを持って飯を食わせていただいておりますが、
ITmediaの携帯事情コラムにはそう言った謙虚さがないなぁと思った次第です。
ちゃんと地に足が着いたコラムにして欲しいなぁ。