FONソシアルルータの仕組みは少し興味深い

FONソシアルルータは開放非暗号化電波ESSIDのFON_APと、プライベートWPA暗号化電波ESSIDのMyPlaceの二つの電波を発します。
物理的には1つのAPですが、電波的には二つのAPがあるように振舞います。
FONソシアルルータはこの2つのAPのセグメントがきっちり別れているようで、他のAPセグメントのIPにはアンリーチャブルのようです。
ためしに、開放非暗号化電波ESSIDのFON_APに、このFONソシアルルータがつながっているモデムルータ(プロバイダから貸し出されているやつ)のIP(一般的にはこれが自宅PCのデフォルトゲートウェイになりますよね)へPINGしたところ、PINGが帰ってきません。
へ〜。
物理的につながっていて、インターネットに接続するためにはこのゲートウェイを必ず通らなければならないはずなのですが、開放非暗号化電波ESSIDのFON_APに接続していると、このゲートウェイのIPにアクセスできないんです。
面白いですね!
ipconfig /allしてみました。一部削除してます。

Connection-specific DNS Suffix . : key.chillispot.org
IP Address. . . . . . . . . . . . : 192.168.182.10
Subnet Mask . . . . . . . . . . . : 255.255.255.0
Default Gateway . . . . . . . . . : 192.168.182.1
DHCP Server . . . . . . . . . . . : 192.168.182.1
DNS Servers . . . . . . . . . . . : 192.168.0.2
192.168.0.2

物理的に接続されているゲートウェイアドレスはどこへやら。
一般的にプロバイダから貸し出されているモデムルータを利用すると、自宅内ネットワークのネットワークアドレスはいわゆるCクラスの192.168.0.0になりますが、FON_APの方に接続すると、192.168.182.0になるんですね。
DNSサフィックスも自分のプロバイダのものじゃないし。
なんかFON_APすごいなぁ。
一方、プライベートWPA暗号化電波ESSIDのMyPlaceは自宅内ネットワークになります。
FON_APのネットワークとは完全に分離され、FON_APとMyPlaceはIPアンリーチャブルになるんですね。
FONソシアルルータはちょっとしたファイアウォールになってるようです。
へ〜!
たしかに、開放ESSIDのFON_APから自宅内ネットワークにアクセスできたらたまったもんじゃないですよね。
よくできています。
で、今回FONソシアルルータを接続した自宅内ネットワークもどきの構成は次のとおりです。かなり単純です。

プロバイダから貸し出されているモデムルータ
→安いスイッチングハブ
FONソシアルルータ+自宅PC

つまり、モデムルータ配下に自宅PCとFONソシアルルータが同じセグメントに置いたようになります。
で、実は、FONソシアルルータを接続したとたん、自宅PCのほうで「IPがバッティングしているぞ!」という表示が出たのです。
おお!
自宅PCのIPはプロバイダから貸し出されているモデムルータのDHCPサービスを使わずに、固定にしていたんです。
どうやら、FONソシアルルータのMyPlace側IPとバッティングしたようです。
え!
というわけで、自宅PCのIPのほうを変えてあげました。
で、自宅PCから変更前の自宅PCIPアドレスにPINGを打ったところ、反応が返ってきました。
なるほど〜。
FONソシアルルータは面白いです。