GSFinder

マイクロソフトPalm-sized PCを最初に世に送り出したときに私が驚いたのは、

Windowsなのに、ファイルエクスプローラが搭載されていない

という事実でした。
私は、何でマイクロソフトがファイルエクスプローラPalm-sized PCで搭載しなかったのか不思議でなりませんでした。
だって、WindowsCE1.0のCASSIOPEIA A-51でさえ、ファイルエクスプローラを搭載していたんですよ!
WindowsCEは様々な品で構成されているOSであり、チョイスする部品を作ってOSを好きなようにビルドできますから、マイクロソフトPalm-sized PCを世に出すに当たっては、ファイルエクスプローラをわざとはずしたんだなぁと感じています。
じゃなんではずしたのか?
今にして思うのは、やはりマイクロソフト社は、WindowsCEカーネルで、PalmOSみたいなものを作りたかったのかな、と言うことです。
昨日も書きましたが、基本的にPalmOSにはファイルとかディレクトリとか行った概念はありません。
簡易データベースメモリイメージみたいなものがあって、アプリケーションは個別にそのデータベースにアクセスし、そのアプリケーションが扱えるデータだけ利用するようになっていますね。
PalmOSでデータを作成したり再利用するようなアプリケーションは、起動するときにデータベースにアクセスして、利世するデータを選択する画面を表示するのが、一般的なようです。
マイクロソフト社はこのような「動き」をWindowsCEで実現しました。
Palm-sized PC,PockecPC,WindowsMobileに搭載されている、Pocket Word,Pocket Excel,Word Mobile,Excel Mobileを起動すると、まず最初に(My Documentsと外部ストレージにある)ワードファイルやエクセルファイルを表示しますが、これは全くPalmOSのアプリケーションの挙動にそっくりなんですね。
しかも、アプリケーションからしかデータを開かないはずだし、そのようなデータはMy Documentsと外部ストレージにしかないはずだからということで、アプリケーションから利用されるファイルオープンダイアログもMy Documentsと外部ストレージしか見に行かないようになっていると。
ここまですれば、Windowsフォルダとかそういったシステムファイルにもアクセスされないし、OSを安定稼働させたいマイクロソフト社としても都合がよかったのかなと思います。
つまり、マイクロソフト社はPalmOSの外見をWindowsCEで実現したら、おまけでシステムもユーザーには勝手にいじられないようになって、ラッキーだったのかも。
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でもそんなマイクロソフト社のポリシーに振り回されるユーザーとWindowsCEカーネルは、かわいそうです。
だって、これでは満足にソフトウェアをインストールできない!
ActiveSync経由でインストールすればいいというのが、PalmOSを作りたかったマイクロソフト社の見解なのかも知れない(PalmOSHotSyncでインストールするしかない)が、WindowsCE1.0,2.0から作られていたアプリケーションは実機からインストールする必要があるものが大半だったので、結局、

・ActiveSyncしたときに\Windows\スタートメニューにインストールファイルを格納して下さい
・実機のスタートメニューからインストールファイルを選択して下さい

などといったかなり裏技めいたインストール手順がアプリケーションのReadme.txtに書いてあったりしました。
これではどうしたって、かなりマニア向けの手順であり、Palm-sized PCはそういうこともあってか、やはりマニア向けのガジェットになってしまったのです。残念。
Palm-sized PC,PocketPCはやはりWindowsCEであって、WindowsCEがファイルとディレクトリを基礎とするOSならば、やはりファイルエクスプローラは標準で持つべきだったと思います。
ということで、WindowsMobileではファイルエクスプローラが標準搭載されました。
しかし私は、昔Palm-sized PC E-500を使い倒していて、そのときに利用していたファイルエクスプローラGSFinderになれてしまっていたので、WindowsMobileになってもGSFinderをインストールして利用しています。
何しろいつのまにかGSFinder-Uではzipファイルなどの展開が標準でできたり、登録しておいたユーザパスにすぐアクセスできたりと便利なんです。
さらにGSFinder-CでWindowsMobileのソフトメニューや高解像度アイコンにも対応していてますますべんり。
GSFinder-Uをインストールし、インストールされたフォルダにGSFinder-Cを格納して、いつもGSFinder-Cを利用しています。
でもファイルオープンダイアログは昔のまんまだったり。残念。
gsgetfile.dllがいまだに必須なんて。アプリケーション開発者にとっても、ユーザーにとってもちょっと不幸かなと思ったりします。
WM6ではどうかな?

※いつの間にかGSFinder-CのCABファイルができていました。GSFinder-Cだけインストールすればいいのかもしれないかも・・・
GSFinder+ Custom
http://kaguray.hp.infoseek.co.jp/GSFinder-C/